こんぴらさんの名称で親しまれている
金刀比羅宮は香川県仲多度郡琴平町の象頭山(琴平山)にある神社です。もともとは真言宗に属するお寺でしたが、
明治時代の神仏分離・廃仏希釈政策の影響で神道の神社化し、金毘羅大権現と呼ばれるようにもなります。
現在では宗教法人金刀比羅本教総本部となっています。
祭神は大物主命で、崇徳天皇も祀られています。全国各地にある金刀比羅神社の総本山ともなっています。
就中海の神様として海上交通の守り神ともされ、江戸時代には水軍や漁師、現代では船舶関係者の守り神ともされています。
同時に農業殖産・医薬興業の神様ともされています。江戸時代には金毘羅信仰の広まりと共に
金毘羅参りの信仰が各地に拡大してゆき、
金毘羅ブームを巻き起こしました。「こんぴら船々 追風(おいて)に帆かけて シュラシュシュシュ
まわれば 四国は 讃州那珂の郡 象頭山 金毘羅大権現 一度まわれば」といった江戸時代から伝わる民謡にも
その一端がうかがえます。また金刀比羅宮のある象頭山は国立公園並びに国指定の名勝・天然記念物にもなっています。
金毘羅さんと言えば何と言っても石段の多さが話題になることが多いですが、実際には
車では金刀比羅宮下の民間駐車場に車を止めて、そこから歩いて上がります。下から本宮まではGPS計測で標高差154m、
石段の数は785段あり、さらに上の奥社・厳魂神社まではGPS計測で標高差175m、石段の数583段合計1368段の石段があり、
最初の石段から奥社厳魂神社までは標高差GPS計測値では329mにもなります。ちょっとした登山です。
ただし唯一一段だけ下がる石段があり、これを加えると正確には本宮までは786段あるそうです。
奥社までは石段の数が少ない割に標高差が大きいですが、これは坂道が多いためと間隔の広い石段が多いためで、
急な階段が多い本宮まで行くのもかなり疲れますが、
それ以上に奥社の最終神社である厳魂神社まで歩く方が距離も長く、疲れます。
桜は全体としてはさほど見どころというほどではないですが、
町中から急な一の坂の一部石灯籠付近と、一の坂を上がったところにある大門から参道両脇に咲いている桜は
3月末〜4月初旬に掛けて見頃を迎え、石段に疲れた体にひと時の安らぎを与えてくれます。
参考に所要時間を書いておくと、参拝と写真撮影しながらかなりゆっくり上った感じで下から本宮まで約50分、
厳魂神社までは撮影しながらかなり急ぎ足で合計1時間25分くらいかかっています。下から厳魂神社まではお参り抜きで
健脚の人だと1時間くらいで、参拝をやりながらもっとゆっくり歩く人なら2時間くらい、下りは半分から3分の2くらいの時間を
みておけば大丈夫だと思います。
参拝や休憩を除いた撮影時間のみを含んだ含む区間タイムでは
石段下〜一の坂〜大門14分、大門〜旭社23分、旭社〜本宮6分、本宮〜常磐神社4分、〜白峰神社4分、
〜菅原神社4分、〜厳魂神社14分といった感じです。