本丸の明るいライトアップから離れた法幢院曲輪辺りは
比較的静かであまり人も訪れてこないようです。
そのせいかライトアップも控えめになっていて、
闇夜にぼーっと浮かび上がる歌碑とその周囲を
柔らかなライトアップの余韻で包まれる小彼岸桜が、
昼間には見られない幻想的な雰囲気を作り出します。
広瀬奇壁は広瀬省三郎の俳号で、鉱山業などを手掛ける実業家でもあり、
一方で俳人でもあった人です。河東碧梧桐も広瀬奇壁と交流のあった俳人です。
共に明治時代から昭和初期の俳人であり、従来の俳句の形であった五・七・五にとらわれない
新傾向俳句を詠んだことでも共通点があります。