金沢城公園のニの丸広場から極楽橋を渡って三十間長屋の方へと向かってゆきます。このあたりから徐々に本丸方向へ向かって少し上り坂になってゆきます。極楽橋は二の丸と三十間長屋のある本丸附段の間にかかる空堀を渡っている橋です。二の丸を少し見下ろすような高台になっているあたりから二の丸と五十間長屋、菱櫓を見ています。かつてはこの二の丸広場に二の丸御殿の立派な建物が建っていたのでしょう。菱櫓から続く五十間長屋は多聞櫓と呼ばれている櫓で、武器や食器等の倉庫として使われていたものです。二の丸自体は元々は藩の重鎮が住居を構えた場所ですが、1602年に本丸御殿と天守閣焼失後はの二の丸に主要な本丸の機能が移転して藩主の居所が二の丸御殿として整備され、こちらが中心となっていったと考えられています。ただ二の丸の建物も1759年の宝暦の大火で焼けてしまい、二の丸御殿だけは再建されるものの1881年に再び焼失しています。