村上家住宅・五箇山

富山県南砺市上梨にある村上家住宅です。五箇山地方を代表する合掌造りであり、約400年前の安土桃山時代、天正年間(1573年〜1592年)に建築されたと言われ、その当時の姿をそのままにとどめていることから国指定重要文化財になっています。戦国時代の建築当時の武家造から書院造に移行する過程の過渡期の姿を留めているともされていて、大変貴重な建物となっています。また戦国時代から江戸時代にかけてこの五箇山の主たる産業となっていた火薬の原料となる塩硝や和紙などを製造していた当時の作業に使用していた民俗資料などを保存してあります。また一説によるとここの弾薬が織田信長に対抗した本願寺の鉄砲隊に供給されていたそうです。その後江戸時代には加賀藩の軍事機密でもあり重要な産業になったとかで、山深い奥里で火薬製造しているために対外的にバレにくいといったこと、塩硝の生産に欠かせない蚕糞が手に入る事もここで火薬製造が行われていた理由だそうです。当時から現在でいうバイオテクノロジーを利用した火薬生産がここえ行われていたというわけですね。

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