また坪庭を登っていくと、縞枯山という山を見ることが出来ます。
縞枯山は文字通り縞模様に山の斜面の木が
枯れている現象が見られる山です。
木が生えている部分と立ち枯れた部分が交互に出てきます。
あまり見ない珍しい現象ですが、
原因についてはいろいろいわれているようです。
通常立ち枯れの木があると、
そこから連鎖的に立ち枯れが進行していきます。
大台ケ原・正木峠こちらはトウヒの立ち枯れですが、
こちらは生育環境の変化でトウヒが
環境に適応できなかったため、
復活できなかったのが原因だそうです。
しかし縞枯山の場合はシラビソの木が
環境に適応できなくて枯れてゆくわけではなく、
その後も再び倒木の下から新たに生育してきていることからすると、
生育環境の変化が原因でもないよう。
ということで結局溶岩で出来た山肌には
もともと巨木が土地にしっかり根を下ろすほども土壌が深くなく、
一部大きくなった木が強風などで倒され、
そこから光が入って地面が乾燥して
さらに上部の木がさらに強風にさらされたり
地面が乾燥することによって立ち枯れたり倒され、
一部分が枯れたような縞模様を作る。
しかし環境には適応しているのでまた倒木の下に新たな木が生長し、
ある程度の大きさまでは風も当たらず根も深くなくても生長できるので
倒木の部分が頂上に向かって進むと共に
今度は下の木が生長して緑の部分となり、
縞枯模様を作るのだそう。
つまり縞模様が順に下から上へと
上昇を繰り返しているのが現在の縞枯山の姿のようです。