花火の審査基準とは一体何を見ているのでしょうか?
パンフレットによれば、競技部門の花火は3分野に大別されます。
一つは昼花火、夜部門の10号の割物花火2発(芯入り割物一発と割物自由玉一発)、
それにスターマイン系の創造花火です。
そのそれぞれの分野で技術と芸術性を競うそうです。
審査基準は
- 打ち上げ高度と開き
- 音と開き
- リズムと総合美
- 意匠と斬新性
- 安全性
の5つにわたってチェックが入り、高さがあって花火の開き方がそろっていて、
花火の音と開きのバランスがよく(創造花火)、きれいに円形を描くこと(割物)、
消え方が揃っていることを基本にして、そこにさらにストーリー性や新しい技への挑戦や、
新しいアイデアなどが加味されて評価されるようになっています。
競技花火では最初に基準玉となる花火が打ち上げられて採点され、その花火の点数を基準にして
後から打ち上げられる競技花火を審査し点数化して、
得点の最も高い花火を打ち上げた花火師・花火業者に賞が贈られます。
内閣総理大臣賞はこの中でも夜花火部門で最も優秀な花火師に送られます。
また創造花火の優勝者には経済産業大臣賞が、10号割物の部門優勝者には中小企業庁長官賞が与えられます。
ちなみに2009年度第83回全国花火競技会の受賞者は、
最優秀賞 内閣総理大臣賞には秋田県 株式会社 北日本花火興業が、
創造花火の部優勝 経済産業大臣賞には同じく秋田県 株式会社 北日本花火興業が
10号割物の部優勝 中小企業庁長官賞には茨城県 株式会社 山ア煙火製造所が、
昼花火の部優勝 秋田県 株式会社 北日本花火興業となっています。
一般に良い花火とされる花火は、
「座り」
打ち上げ後最高点に達したときの花火の状態で、
この上がり切った状態のときに開くのが最も良いとされます。
「盆」
花火が開ききった時の形のことで、大きく真円を描くのが
最も良いとされています。(割物)
「抜け星」
星が形を乱して外へ飛んだり、点火されなかったりして
正規の状態でないものをいい、当然これらがないものがよい花火とされます。
「消え口」
理想的には星が同時に色を変化させ、同時に燃え尽きるのが
最も良いとされています。この燃え尽きるときの状態を「消え口」といって
この消え口が揃っている花火が良い花火とされています。