大草城址公園は、1977年(昭和52年)文化財に指定された大草城址を少しずつ公園として、整備していったものです。造成工事にかかったのは、1985年(昭和60年)からですが、1994年(平成6年)に造成工事は完成しています。そしてそれ以後桜の名所として、桜の植樹が行われたりして、現在のような形になっています。公園としては比較的新しい公園です。総面積は約5ヘクタール程あります。大草城址は、南北朝時代の1334年〜1392年頃、南朝側に属していた後醍醐天皇の第8皇子・宗良親王を守護したといわれている、当時の大河原城主でもあった香坂高宗氏の居城であったとされているようです。当時の香坂氏は信濃の国の南朝方の武将として伊那谷の東側の一帯を治めていたとされているようです。そして北朝側に組している片切氏の船山城や飯島氏の飯島城に対抗してこの大草城は軍事的にも経済的にもとても重要な拠点とされていたようです。大草城址公園自体それ程有名な場所ではないと思いますが、桜の時期になると、非常に素晴らしい眺望を持っています。ソメイヨシノだけではなくて、濃いピンク色の八重紅彼岸桜や江戸彼岸桜といった桜も見ることが出来るようです。桜の本数自体は約200本程度とそれほど多くはありませんが、しかし、非常に雄大な雪をかぶった3000m 級の中央アルプスを背景にしてソメイヨシノや彼岸桜が咲いている様子はとても素晴らしく、桜の名所として十分な条件を持っているのではないかと思います。