大台ケ原の今後はいずれは上高地や乗鞍岳のように、
マイカー規制の方向で進んでゆくかも知れません。
排ガスが環境破壊に与える影響を考慮するとそれも仕方ないのかなとも思います。
ただ、大台ケ原を自然にかえせという意味で大台ケ原ドライブウエイを潰してしまえという意見も
一部にはあるようですが、これに関してはどうかなと思います。
もしドライブウエイを潰して、簡単に人が入れないようにしたらどうなるか、
誰も大台ケ原がどうなってゆくのかに関心を示す人はいなくなってしまうでしょう。
また人々の記憶から荒廃してゆく大台ケ原の風景も消えることになってしまうかも知れません。
それでいてトウヒの森が復活するのか、というとおそらく無理だと思います。
もっと大きな地球規模の原因で姿が変わっていっているように思えますので。
その様子を観察できるということも、大台ケ原のひとつの意義でもあり反面教師的な役割ではないでしょうか。
ニホンオオカミを絶滅させ、食物連鎖をぶち壊してシカを増やしたのも人間、
大台ケ原ドライブウエイを建設して自然破壊を行ったのも人間、
その大台ケ原が今後どう変わってゆくのか、それを見届けることも必要なのではと思います。
