中切地蔵野の甌穴群
甌穴はポットホールとも呼ばれ、濁流の流れる河川にしばしば見られる岩にあいた円形の穴です。
河床や河岸の岩が硬い場合、岩の弱い部分が水によって浸食されてくぼみとなり、
そこに石などが溜まると、水流の影響で岩のくぼみで回転運動を起こして岩を次第に削ってゆき、
穴の直径数センチから数メートルの深さや幅を持ったくぼみが出来上がります。
このあたりは岩石が迫って飛騨川の川幅も非常に細くなっており、そのため
大雨が降るとかなりの急流となります。
またこのように狭くなった川には岩がせり出すように出てきていて、
ここから上流部にかけてはいくつもの険と呼ばれる水運の難所があり、
以前木材を運搬していた頃には大変危険な場所だったそうです。