中山七里にある屏風岩は高さ約80m、幅約200mの大絶壁で、
昭和31年11月16日に下呂町指定名勝地になっています。
屏風岩と、中山七里にある孝子池の孝池水にちなんだ伝説も残されており、
昔、門原左近という近江人が、戦乱を逃れて母と一緒にこの場所へやってきて、
ひっそりと暮らしていました。ところが病気がちの母が故郷の琵琶湖の水が飲みたいと
言い出したため、左近は琵琶湖へ水を汲みに旅立ちます。
しかし帰ってみると母は亡くなっており、悲しみにくれる左近は
思わずその場に座り込んでしまったところ、ひょうたんに汲んで来た
水があふれ出して孝子池が出来上がったという伝説と、
その後晩年を屏風岩の岩窟で過ごした門原左近は、死の間際に
私はこの世を去るが、毎年この地を訪れる。その時は大石を山から落として
知らせるが、人や物には決して傷はつけないと言い残したそうです。
その伝説どおり、以後落石はあるものの、人や物に当たった記録は無いそうです。