以前一度訪れたことがある談山神社の紅葉その2です。談山神社は標高約500m近い高い場所にあるため、奈良県でも結構紅葉は早めの気がしていましたが、それでもなかなか時期が上手く噛み合わない感じで全体を通して紅葉しているという状態に出会うことは稀なようです。今回も撮影時には13重塔付近あたりは紅葉真っ盛りといった感じで、見頃をむかえている感じでしたが、本殿周辺から正面入口方向の紅葉はまだまだ緑が目立つ感じで紅葉時期はさらに遅い感じです。談山神社はもともとは奈良時代の大化の改新時に蘇我蝦夷、蘇我入鹿親子を打倒するため中臣鎌足(藤原鎌足)と中大兄皇子(天智天皇)が多武峰の山中にて大化の改新について談合したことから談い山と呼ばれ、そこから談山神社の社号が起こります。大化の改新が談山神社裏手の山にあたる多武峰で話し合われたのが645年の5月、そのわずか1月後には大化の改新が実行されているわけですから当時の人々の実行力たるや恐るべしといった感じがします。また大化の改新後には租庸調の税制の整備や今でいう戸籍の整備、国・郡などの地方の組織の整備等重要な事が次々と改革されていった時代となっています。そんな節目に存在感があった多武峰の下に定慧が678年に十三重塔を建立したのが始まりとなり、談山神社本殿が建立されたのが701年のことです。古の奈良時代にタイムスリップしたような感覚が味わえるかも知れません。
談山神社紅葉2
美しい談山神社の紅葉をお届けします。ただこの当時は権殿周辺が工事中で
足場の鉄骨がむき出しの状態だったためこの付近の撮影はしておりません。