この手筒花火の花火師の人にいろいろと話を聞いていると、
自分自身ももうかなりの高齢ではあるものの、手筒花火の
打ち上げが大変好きで、かなり重い花火を抱えて打ち上げるのが最高なのだとか。
でも手筒花火って火の粉が降ってきたりして熱くないですか?と尋ねると、
あの火の粉を浴びるのが本人はたまらなく気持ちよく快感なのだそうで、
その味を忘れられないから高齢になっても毎年のように打ち上げに参加するのだとか。
手筒花火でも上手な人が組んで打ち上げるときは写真のようにきれいに打ち上げが揃うそうですが、
下手な人が入るとその花火だけ先に終わってしまったりでなかなかきれいに揃わないそうです。
ただ、花火職人には失敗という言葉は許されません。失敗すなわち死を意味するからで、
同じ手筒花火の同僚の職人が、打ち上げに失敗して玉が炸裂してしまい、
吹き飛ばされて亡くなられた方がいるのだとか。
やはり打ち上げに携わる花火職人の現場は、火薬という危険物を取り扱うだけに、
一歩間違えれば命と引き換えになってしまうという、非常に危険な現場なんだな、
まさに命がけで大勢の人に見てもらうために花火の打ち上げをやっておられるんだなということが
話を聞いているとひしひしと伝わってきました。