平安神宮神苑にある紅枝垂桜の壁紙写真です。
平安神宮の中にある紅枝垂桜は約1万坪の面積を誇ると言われる
広大な庭園・神苑の中にあります。
この平安神宮神苑の庭園を造ったのは小堀遠州流派の名造園家といわれる7代目・小川治兵衛です。
小川治兵衛は同じく京都にある
何有荘庭園を作ったともされています。
つまり平安神宮神苑の歴史は比較的浅く、明治後期から昭和初期にかけて作られた庭園であることがこれからわかります。
平安神宮神苑の庭園は国の名勝に指定されており、
小川治兵衛が1893年(明治26年)に造成に着手し、その後24年の歳月を掛けて1916年(大正5年)に完成されています。
もともとは京都・東山を借景にした庭園だったそうですが、現在は東山は見えないそうです。
小堀遠州流の初代である小堀遠州は、これまでの日本庭園の常識にとらわれず、日本の伝統的な和の様式と、
宣教師に学んだとされる西欧風のバランスの良さを上手くミックスした庭園を造ったことでも有名だそうです。
もともと小堀遠州は江戸時代徳川家の作事奉行として城の庭園などの構築に当たっています。
小堀遠州流といわれる造園家・小川治兵衛の場合は古来からある日本庭園と近代的な借景・計算しつくされた
開放的な庭園をミックスさせて作るのを得意としていたようです。
平安神宮神苑もその流れの中で琵琶湖疏水の水を巧みに利用した池泉回遊式庭園となっています。
平安神宮と言うのはもっと歴史が古いと思っていたのですが、意外にも平安神宮自体も
歴史遺産の多い京都の建築物の中では比較的新しく、建立は1895年(明治28年)に
平安遷都1100年を記念して桓武天皇を祭神として建築されたものです。
つまり神苑は平安神宮建築よりも早い段階から造成に当たっていたと言うことが言えそうです。
神苑にて4月上旬〜中旬頃に満開を迎える八重咲きの紅枝垂桜ですが、庭園内には150本ほど植えられているようです。
ソメイヨシノよりはやや濃いピンクの八重桜はまた非常に高さがあり、
はるかに高いところから垂れ下がってきている豪快な桜の様子を楽しめます。
また枝垂れ桜の見頃はソメイヨシノより1週間前後遅いため、ソメイヨシノが散ったあとでもまだ京都の春を楽しめそうです。