彦根城には有名な旧大名庭園として
玄宮園庭園があります。彦根城や隣接する楽々園と共に玄宮楽々園として1951年(昭和26年)国指定名勝ともなっています。
玄宮園は落ち着いた佇まいが特徴的な面積約2万8千uを持つ大池泉回遊式庭園で、
その歴史は江戸時代初期の彦根藩藩主であった井伊直興が1677年に
造営した庭園と伝えられています。中国唐時代の玄宗皇帝の洞庭湖の離宮庭園を参考にして
作庭したところから玄宮園と呼ばれるようになったのかもしれません。江戸時代初期の大名庭園としては代表的な庭園です。
中央にある魚躍沼(ぎょやくしょう)を中心にして七間橋、龍臥橋(りゅうがばし)、琴橋等の橋や、島がいくつもあり、
池泉回遊式庭園でいろいろな角度から見て楽しめるようになっています。
借景には彦根城の石垣と天守閣そのものを持ってきており、琵琶湖という借景に乏しい土地柄ながら、
まさに彦根城の庭園そのものと言えそうです。また1996年(平成8年)には環境省の選定する日本の音風景100選にも
玄宮園の鈴虫・松虫の鳴き声と彦根城内の時報鐘の音と城山のセミの声が選ばれています。
また魚躍沼の畔に建つ臨池閣(りんちかく)、鳳翔台(ほうしょうだい)、八景亭等の建物は迎賓の目的で使われたり、
池に船を浮かべたり、築庭当時は水門から琵琶湖へと漕ぎだすこともできたそうです。
ここで当時彦根城主の隠居屋敷としてのんびりとした時間を過ごすには非常にいいところだったのだろうなと思います。
桜と言っても咲いている部分は限られており、あくまで庭園メインで桜は添え物といった感じです。
彦根城の桜が満開となる4月初旬ごろにこちらの桜も満開となりますが、咲いている本数はわずかです。
彦根城観覧のあと、天守閣より黒門方面へと出て堀の傍を通ると入り口です。入場料は400円かかります。
彦根城の庭園・玄宮園の桜
彦根城の玄宮園は雄大な面積を持つ大名庭園です。桜の時期は彦根城を見上げて楽しめます。