善峯寺の多宝塔の屋根にかかる紅葉です。
多宝塔は現存するものは江戸時代初期の1621年に賢弘法師によって
建立されたものといわれています。
またこの多宝塔が現存する善峯寺の伽藍の中では最も古い建造物だそうです。
善峯寺の伽藍が江戸時代初期に建てなおされたものが多い背景には
応仁の乱の戦火を受けて山全体が焼けてしまったことや、
かつて善峯寺を信仰していた商家の娘の桂昌院が
その後江戸幕府に入って第5代将軍綱吉の母となり、大奥に入って
権勢をふるうようになってようやく善峯寺の再建に尽力されるまでの間、
本格的な復興はされることはなかったものと思われます。