太陽を直接撮影するというのは、今回が初めてになります。テスト撮影できずにいきなりぶっつけ本番になってしまいました。金環日食撮影の準備と言っても、カメラのレンズフードに取りつけるソーラーフィルターと言われている、太陽光を減光させるフィルタを取りつける作業くらいでした。これは太陽光を反射してしまってほとんど届かないようにするものです。でも薄いフィルムですので、最初は大丈夫かなと思いますが、それでもしっかりと太陽光線を跳ね返してくれていました。まずはこれがないと全く撮影ができません。時々逆光で撮影するときもありますが、シャッターを開いてるのは一瞬だけですから、今回のように長時間太陽に向けでカメラを構えていると間違いなく故障してしまうと思います。太陽は想像以上に眩しいことと、レンズで熱と光を撮像素子とファインダーに集めるので、虫メガネで太陽を見ているようなもので、そのまま撮影していると撮像素子が太陽の熱にやられてしまう可能性があります。また下手するとそのままファインダーを覗いていたりすると、目が目玉焼きの状態になって失明してしまう場合があります。基本的に撮影は減光フィルターを付けた上に、日食用の眼鏡を着用する事になります。そしてファインダーをできるだけ見ないようにして、基本はライブビューで撮影を行います。ピント合わせはライブビューにして10倍拡大表示にしてマニュアルフォーカスで合わせました。そして後は、露出を合わせながら、シャッターを切るという事になります。ただ、ライブビューでピント合わせをしている時は、日食用メガネを外さなければなりませんが、できるだけ太陽を直接見ないように気を付けないといけません。あとは通常昼間の撮影ではあまり使わないのですが、この日ばかりは三脚をきちんとセットしておきます。かなり絞り込む必要があると思われるのと、ライブビュー撮影で手動でピント合わせをするためには、三脚がないと不便という事情があります。もちろん自動でピント合わせをしても良いのですが、太陽が明る過ぎるので、ピントがきちんとあっているかどうかよく分からないからです。